ザ・ハングマン

思い入れ文


LAST UPDATA:2006/7/10


<PART-1>
話数 サブタイトル 思い入れ文
1 七つの黒いバラ 塩屋崎☆海さん
はみだし刑事達が“偽装死”をもってハングマンになっていく過程が丁寧に描かれて初回。(バイク、パン、ベニー、マイト)香港警察からの流れ者でゴッドに仕えていた(ドラゴン)、そしてハングマンのリーダーになる(ブラック)で構成される。最初のハンギングターゲットはブラックの妹を轢き逃げした悪徳政治家であり、廃車置場の車に入れられクレーンで吊るされ罪を認めさせる。警察と入れ替わり黒塗りのワゴン車で場を去って行く一同、その影には哀愁が漂うばかり!!森山周一郎のシブいナレーションが物語り、主題歌「あ・れ・か・ら」流れて来て、何とも云えぬ独特のハードボイルドアクションドラマの世界が幕を開けた。この当時は派手な刑事アクションが絶大な人気を集めていた時期だけに、この始まりは地味さも残ると思われたが…これから足掛け7年に渡りテレ朝系金曜夜9時台の看板シリーズへと連なった。10時からは藤田まことの熟味も増した「必殺仕事人」シリーズ、7時半からは「宇宙刑事」も始まるなどして、金曜夜は「太陽にほえろ!」含め見たい番組が一段とセレクトされていった(笑) でも、初期ハングマンは濃厚さ極まっていたのに…後続シリーズになると本当にバラエティ番組みたいになってしまって(笑)。時代の変化に伴いながら制作されていったハングマンも面白いドラマシリーズです。
2 その命五千万 ケンジさん
大物代議士と病院の委員長の悪巧みの五千万の悪に処刑にクルマはマツダのボンゴの冷凍仕様車だと思う。ゲストに時代劇の悪役俳優の故江見俊太郎さんと成瀬正さんの2人の悪役俳優たちが夜の新宿で悪い事件の犯人の告白してしまうから事件からの犯行だ。
8 血染めブランド ケンジさん
石橋連司さんが、悪の黒幕の演技はとても面白いそして、処刑では、ファションショーでダミー人形で手錠のままのショーは人たちは大笑いそして、石橋さんの僕はやってないのは、ハングマンの事件の解決です。
12 高速道路にコンクリート詰め 塩屋崎☆海さん
高速道路建設に絡んだ官僚と業者社長の癒着の件を捜査するようにゴッドの指令が下り、ハングマン達が動き出す。悪事を働く官僚(演・久米明)と業者社長が賄賂の受け渡し場所にしたのは個人タクシーの中。後日、タクシー運転手(演・草薙幸次郎)は後部座席を掃除中に落し物のライターを見つける。そのライターが官僚の持ち物だったために…平穏に暮らしていた運転手にも魔の手が迫り無惨に殺されてしまう。そして、官僚と社長に対し怒りのハンギング施す。道路建設地で地中に落とし入れ、ミキサー車からコンクリートを流し込み自供させる。ハンギング終え各メンバーの乗ったマツダ車が横一列に疾走していった。ハングマン初期は何ともやりきれない話が多いなか、こうした被害者側の描写も丁寧にスポットを当て、ハングマンも恨みを込めて一入ハンギングして去っていく場面まで上手くまとめられていた。あとハングマンで描かれる“巨悪”とくれば大半が“政治家”という設定も多かった。パート6のナレーションにもあるように「〜逃げ足が早くて、偉い人と繋がっていて、ほんとうに、どうしようもありませんね、現実は〜」確かに今尚議員絡みの収賄事件も珍しくもなんともない(笑)当時のドラマ以上に現実社会で起きている事件も規模が大きくなっている近年だが… 最近は往年の刑事ドラマもリメイクブームの兆しですが、もう一度ハングマンの皆さんも帰って来て21世紀の巨悪を吊るすのが見てみたいですね!!前にVシネ系ビデオドラマ「ハングマンMISSION2000」が製作されていたが、やはり従来シリーズにみられたような痛快娯楽アクション強調したハングマンもいい。名高さんのデジコン、佐藤さんのファルコンが“新ゴッド”に昇格してたり、今の若手俳優や女優が新メンバーを演じても面白いのでは。
13 女ハングマン暁に死す 小谷慎次さん
今回のハングマンが受けたゴッドからの指令は、華道界の名門で平岡雅彦が守る平岡流と父から勘当された姉・夢子が発足させた夢幻流の対立の真相を暴く事。平岡流のスキャンダルの渦中にいる小さないけ花教室の教授・宇津木涼子は、かつてはベニー(=浅見令子)の花の師匠だった。2人は雨の中で再会したが、これがベニー・・・いやハングマン達やゴッドにとって思わぬ哀しい大事件に発展していく!!これは#8におけるドラゴンとジャガーの交代に続いて、ベニーが壮絶な戦死を遂げる話です。この話の元である家元の跡目争いは、夢幻流一味の狡猾さが印象的。カジノのイカサマや警視庁への密告など、非情なまでの罠が張り巡らせていました。そのために弟の雅彦は、従兄妹とはいえ不倫で身ごもった涼子の胎児を跡継ぎに仕立て自動車事故に偽装して自殺。流派を守るための、哀しき最終手段でした・・・。刑事アクションには珍しい涼子役の岩井友見氏{『水戸黄門』シリーズで初代・格(横内 正)さんの妻=深雪を演じた方}は、折り目が正しく気品がありました。対して中原早苗氏・西沢利明氏・浜田 晃氏と、ガードマン・キイハンター・プレイガール・・・そしてハングマンにも幾度も挑戦し続けた夢幻流一味もスゴい個性がありました。また弁護士役の庄司永建氏も、『西部警察』とは違うやさしい演技を見せてくれました。平岡流の反発とハングマンの出現に焦った一味は涼子と尾行・潜入したベニーを拉致し、涼子に漆を使った言語に絶する拷問を展開。涼子を救出したベニーは、不意を突かれてチンピラに背中をナイフで刺されてしまいます。そして傷ついたベニーは追撃戦の末に、安全のために涼子を置き去りにし囮になって敵の車に特攻・・・。マツダ カペラ[身代わりはニッサン ブルーバードU]とニッサン グロリアとの緊迫感があるカーチェイスは単調な音楽も印象的で、ナイフが刺さったままでの運転を敢行したあべ静江氏の演技と井上梅次監督{とタカハシ・レーシングの方々}の演出も迫真があって見事でした。そして、この話の一番の核・・・。ブラックの心配も空しくベニーの死に驚くハングマン達に対して、ゴッドは「あれほど「この事件には手を出すな」と言っておいたのに、自業自得だ!!」・・・。それに対するバイクの「「自業自得?!」・・・そんな言い方ってありますか!!「ベニーもやはり心優しい人間なんだ」・・・。どうして、そう言ってやらないんですかぁ・・・!!」とパンの「ベニー!仇は必ず取ってやるぞ!!」は、全てを観た視聴者の代弁です。でも「仕事だ・・・!」・「めいいっぱいやるぜ!!」とハングマン達が弔い合戦に出た後で、スカウトの時にベニーの悲壮な過去を目の当たりにしベニーの形見になったライターを持って密かに涙を流すゴッドの姿は「ベニーのためにも思う存分やってくれ」と無言のゴーサインを静かに表現していました。一味へのお礼参り{ハンキング}は、漆ならぬトロロ汁の塗布(特にマイトの髭の男への集中塗布は爆笑もの)。とどめは、掟破りギリギリのダイナマイト。マイトの「ボクちゃん、本当に怒ったぜ!!」とブラックの「よぉ〜し!責任は俺が取る!やれっ!!」も、迫真に満ちていました。結果、芝居に引っかかって一味は全滅。ブラック・マイト・バイク・ジャガー・パン・ゴッドらのベニーへのレクイエムは、夕日をバックにした幻想的なものでした。放送期間が2クールの予定だった初期ならではの、ハードで哀しい話でした。最後に一言。「短期間だったけど、よく頑張った。ベニー(浅見令子婦警)・・・。恋人と共に安らかに・・・」。
25 さらばブラック怒りの爆死 塩屋崎☆海さん
ブラックの妹、そしてバイク、ブラック自身も死を迎えてしまう。病状を回復させるために妹を新たな病院へ転院させた。しかし、この病院が裏で臓器密売に絡んでおり、妹も標的にされ殺されてしまう。ブラックは半狂乱になり殺した医師を射殺。単身、敵のドンの別荘に乗り込むが逆に罠にハメられ銃撃、そして傷を負ったブラックがいるワゴン車に駆け寄っていたバイク…「来るなあああ!バイク!!」最後の力をふり絞ったブラックの声も響き渡るが…ワゴン車は大爆破。2人は無念の死を遂げてしまった。悪に対し激しい怒りをみせ、頼れるリーダー、心優しき男であったブラック…こんな死に方をしてしまとは意外だった。クライマックスで流れていたOP曲のピアノの演奏から始まるバージョン。サントラ盤で“BLACK FOREVER”とレクイエムふうの曲名まで付いていた。哀しみを象徴した雰囲気を奏でるメロディも場面を盛り上げていた。金曜夜9時の激戦区、鳴り物入りでスタートしたハングマンは当初2クール予定されていたところ、番組の人気が出て更に2クール延長。1年間放送に収まった第1シリーズ。本来なら25話が事実上の“最終回”であったら、もう少しディープすぎた伝説のドラマ類になっていたのだろうか…?翌26話からマイトのアドリブじみた名言台詞も増え、新たに加わったデジコン、前任のブラックとまた違った人柄で人気を集めていく。

ケンジさん
林隆三さん演じるブラックの怒りの闘いは、ブラックの車マツダボンゴワゴンの後ろになわを縛り状態そして、ブラックの止めようとした。バイクも2人同時爆破してしまい悲しい結末となってしまったので、全員が許しのない怒りの2人の仲間が失ってから落ち着きがありえない。
26 コンピューター死刑執行人登場 ケンジさん
ブラック、バイクが殉職して怒り収まらないハングマンたちだ。そしていよいよ黒沢年雄さんのマイトがこの番組のハングマンの主演の2代目となる。そしてデジコンに名高達男さんが新たなメンバーで心機一転となる。黒沢さん、名高さんの2人はハングマン以外に爆走ドーベルマン刑事として意気のあるコンビを見て最高に面白い。
28 強盗を飼う警部 小谷慎次さん
今回のハングマンが受けたゴッドからの指令は、東和銀行の系列店ばかりを標的にした連続ピストル銀行強盗事件の真相を暴く事。ところが東和銀行・城北支店には、なんとパンの娘が勤務していた!!この話は、ハングマンと銀行ギャングを操る影の男との対決を描いています。小西通雄監督の手腕は前の#27では実験的な感があったものの、ここでは『キイハンター』調に描いておりノリのいい正統派的な雰囲気でした。そのためか、谷 隼人(当時は岩谷隆広)氏・相馬剛三氏・大葉健二氏と東映系の方が多くおりました。また#45でシリーズを去る山田隆之氏の手腕も、初期のダークさを出しつつも{デジコンが加入してからの}後期以降の特徴である「明るく楽しくテンポよく」を良く出していました。明るさではアドリブもあるとはいえ、パンの城北支店でのトラブル{パンさんよ。「辻 雄太郎」は死んだんだけど・・・}やタミー・ドラゴン・マイトの尾行でのやりとりに2度のマイトの電話のシーンは妙に息抜き的に楽しいものでした。反面にダークさも健在でパンとデジコンにゴッドが城北支店を襲うように言われた際の「ゴッド!あそこだけは、やめてください!!あの銀行には、私の娘が・・・!!」・「君に娘はいない!!」という会話のように、初期の「死人の掟」を再認識させました。また強盗を実行したパンの心の声{「・・・やめろ!やめてくれ!!非常ベルなんか押したら、お父さんはお前を撃たなきゃならないじゃないか・・・!!」}も印象的でした{本当に撃っちゃったけど・・・}。影の男は出世のために強奪金を横取りするも、ハングマンに吊るされて最後は「あっ!あぶない!!」とばかりに相棒と共に自滅。最後の登板になる辻家とのやり取りと共に暖かく気持ちいい余韻を残してくれた、後続シリーズの方向性を決定付けた重要な話でした。

塩屋崎☆海さん
デジコンとパンは強盗になりすまし、裏で強盗犯を唆している暗躍した人物を突き止めるようにゴットに命じられる。パンは自分の娘が働く銀行へ強盗に入るのはためらうが…ハングマンとして報酬4千万を貰っているのであり、これも仕事だと割り切る。そして黒幕への手掛かりを掴んでいくのであるが、それは現職の刑事だった。最後は刑事と手下で元行員の男を仲間割れさせて事件解決に至る。人情味溢れる芝居が上手い植木さんメインで見せていってるだけに、終始パンのテンションも高くみられて面白かった。この回からマイトが強力なガス銃を使い始めた。この辺も「4」のハングガンへと受け継がれていったのだろう。小西通雄監督による演出、ゲストも谷隼人、石山律雄、大葉健二などが揃い、東映テイストを楽しめる回でもあった。
29 爆発サイクリング 小谷慎次さん
ある深夜。自転車メーカー・アルファ自転車の社長室で、自転車のブレーキワイヤーにある薬品を塗布する実験をしていた。それに関する恐るべき計画を、秘書課のOL・小島京子は立ち聞きしてしまった!数日後、スーダラに平和を満悦していたパンはふとした事で京子に出会う。が、京子はペガサス自転車の製品を愛用しているパンに「おやめになった方がいいですわ。今にとんでもない事が起こるかも・・・」と告白する。その直後、京子はパンの前を通過した自転車に乗った怪しい男に刺殺されてしまった!この通り魔事件が、パンらハングマン達をも巻き込む恐るべき大事件へと発展していく!!これは偶然にも事件に巻き込まれたハングマン達が、信用失墜のためにライバル社を陥れれようとする自転車メーカーと対決する話です。カメリヤ連邦の輸出権をペガサス自転車から強奪しようとするアルファ自転車一味は、無差別手段の狡猾かつ非情な作戦を展開。信用失墜のために系列のスリースター薬品が作った腐食液にて、故意によるブレーキ事故を連発。しかもハングマン達の出現に焦った一味は、通り魔の不良社員やペガサス自転車の大原社長と孫をも抹殺。なかなか尻尾を掴ませない上に、業界紙の編集長やペガサス自転車の裏切者まで使った狡猾な体制は正に「血も涙もない鉄の掟」ともいえるものでした{なにしろ原口 剛氏はタミーのお色気作戦にも引っかからなかった堅物だったなぁ[善役だった『大鉄人17』もそうでした]・・・}。また幾度もハングマンに挑戦した戸浦六宏氏も然る事ながら、石原プロ作品や#1&5でマイト(=日下部孝介)と遠藤〔=寺田 農氏・#5〕の上司だった高城淳一氏が裏切者というのも怒髪点を衝くものでした。さらに『太陽にほえろ!』にもよく出ていた、有吉ひとみ氏の悲壮な演技もよかったです。『ザ・ガードマン』・『キイハンター』・『マイティジャック』にも参加した山浦弘靖氏の話も、#5{マイト(ここではパン)が単独で動き回った末に事件を重く見たゴッドが重い腰を上げる}をベースにしながらも骨子がしっかりしており虚々実々の駆け引きが展開されていました。これが、後の#42でも再現されたのもわかります。また帯森迪彦監督の演出も丁寧で、競輪場の使い方やチャームガールのキャンペーン・サイクリング大会での細工のシーン〈大騒ぎにまぎれて腐食液の細工を車にいるマイトが見る〉のようなカットバックも見事でした{そういえばデジコンはハンキングでマイトの事を「ダイナ」って言っていましたね[#26&28で自分で言っていたけど・・・]}。悪の限りを尽くした一味は怒ったハングマン達によって、「ヤッホヤッホ」の車速感知連動爆弾付・美容自転車の爆発サイクリングで全滅。今の世相でも充分に通用する、企業抗争ものの秀作でした。でも欲を言えば、植木 等氏に『スーダラ節』を唄ってほしかったなぁ・・・。
47 生か死か!?ドラゴン危うし 塩屋崎☆海さん
原子炉発注に関連する企業の汚職事件の真相を暴くなか、ドラゴンが最後に死ぬという、これまた意外な結末が用意されていた。汚職事件を起こした社の上層部の面々、この中には検察側に事件経過を密かに証言していた社員の西田(演・天田俊明)がいた。汚職事件の黒幕である社長や寺島ら(演・浜田寅彦、菅 貫太郎)は検察側への協力を止めるように西田に忠告。だが、西田の娘を人質に捕ってきた汚いやり方に出る。タミー、パン、デジコンは西田が寺島に脅迫され偽装自殺させられようとする場へ、マイトとドラゴンは娘が捕らわれているクルーザーへ急行。突堤を走り敵のクルーザーへ飛び乗るドラゴン、マイトも別なクルーザーを借り洋上に出て追跡。ドラゴンは船内で娘を人質に捕っていた寺島の手下連中と格闘を繰り広げて無事助け出せかと思えた矢先に背後を撃たれ負傷。娘は海に飛び込み、マイトの船のほうへ移ることができた。残ったドラゴンは激しく争う。遂に相手の散乱銃撃、この瞬間にドラゴンはマイトから拝借していたダイナマイトを使用。相手を道連れに船を爆破させた。デジコンたちも社長らの悪事を公にし、西田を救えた。ドラゴンの死の知らせで驚きを隠せないゴッド、マイトたちは夕陽の光を浴びる海を眺めながら「アイツが死ぬなんて信じられない」「きっと香港へ帰ったんだ」「バカヤロ、死んじゃいねえよな・・・」呟く。マイトたちの胸中では、タフで強く生きていくドラゴンの姿があったのだと感じとれた。やはり殉職したことはブラックたちのように“死人になりきれなかった”ことになるのだろうか? 番組延長したとはいえ、1年間で4人殉職。しかも最終回近くでハングマン第1号であったドラゴンまで死なせることないのにと思えた。このように、視聴者測の想像域を越えた絵を散りばめ(笑)、最後はストーリー展開を滑らかに“結”にさせる流れまで必殺シリーズと似た。あとゴッドが指令を出したとき「今回の事件はロッキード事件も思い出される」とか、他では「特捜最前線」のバリコン爆弾編で神代課長が「企業連続爆破事件を上回る」などの台詞があると、この時期の刑事ドラマもストーリー&事件規模の発想などは時事ネタの影響を受けていたことが伺える。先頃発売されたDVD盤でこの話を再見したところ、クルーザーの爆破シーン(炎上)合成だったのにはちょっと引いた。再放送で見た時も、実際に爆破させるとは凄すぎるぞと(西部警察の某回のように)映っていたような場面であったものですから。まだ、家庭用ビデオデッキ所有も少なく、本放送後にあの話をもう一度夕方再放送で見るぞと、授業終了すると足早に帰宅して夢中でテレビ前に座っていたとかあったはず。DVDや衛星放送のこの期になると、再発見できた箇所の意外性に気づけたりすることで、学生時代に見た頃の感覚が懐かしく思い出されます。
51 死人たちは二度死なない 小谷慎次さん
今回のハングマンが受けたゴッドからの指令は、政界の黒い霧がかかった帝都物産事件で公判中の証人が事故死の真相を暴く事。だが、調査を進めて行くうちにハングマン達にとっての組織存亡の危機が・・・。狡猾な弁護士一味は、出世目的で政略結婚した村上検事正の妻を利用して情報の横流しを展開。しかし一味はともかく、夫と一味に利用された上に裏切られて自殺した妻に対しても保身第一で自分勝手な村上検事正には感情移入できませんでした。その村上検事正を演じた小池朝雄氏の怪演と妻である田島令子氏の悲壮な演技は、話の奥深さを出していました。そして話の一番の核は、後に『・・・V』でレギュラーになる土屋嘉男氏による「ハングマン狩り」!度重なる尾行によって怪しまれたタミーの車によって、#26でゴッドが用意した団地のアジトと#25でバイクと共に爆死したブラックが使っていた第二アジトが壊滅(車に執着したタミーの失態は痛かった・・・)。ブラックの倉庫や黒{覆面パトカー}&白{弁護士一味}によるルーチェの多用と(特に車は#1の展開を彷彿させます)、この話を撮った井上梅次監督は半年以上たっての復帰ながらも初期のオマージュをたっぷり出していました。苦戦の末に一味はハングマンの手に落ちましたが、それでも妻の仇討ちを喜ぶどころか逆に相討ちで吊るされた村上検事正は失脚によって怒り狂う事に。そしてハングマン達は各自の隠れ家も押さえられて行き場を失いますが、小池氏の「検挙」と土屋氏の「面子」のセリフが連呼され危機感を強めていました。そして、ゴッドは一時解散を決意。マイト・タミー・デジコンはゴッドが作った偽造パスポートで海外へ出てパンは生前に世話をした前科者が作った偽造の戸籍によって国内に潜伏しますが、これらは再集結した4人に偽造の戸籍を与えた次回作への伏線もかねていたのかもしれません。『ザ・ガードマン』・『キイハンター』・『プレイガール』といった集団アクションものと山内久司氏が生んだ『必殺』シリーズを合体させ、『噂の刑事 トミーとマツ』と共に「ウサ晴らし」型・痛快アクションドラマとして一世を風靡した本作。多大な功績を残した『ザ・ハングマン(燃える事件簿)』は、ここに終焉を迎えました。ラストに夕日をバックに4人が手を振って去るところは、本当に粋な視聴者サービスでした。最後に一言。「この日、多大な犠牲を出しながらも活躍した闇の死刑執行人・ハングマン達は静かにこの世から消えた。だがしかし再び不穏な影が忍び寄る時、彼らは再び集結するのかもしれない。ありがとう。そして、さらば。「ハングマン」という名の死人の戦士達・・・」。




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